第1回:なぜ今、日本帰国が注目されるのか?
- Manabu Kagiyama
- 6月9日
- 読了時間: 3分

アメリカで長年暮らした日本人の間で、老後の日本帰国が現実的な選択肢として注目されています。その背景には、アメリカの生活費・医療費の高騰、日本の年金・医療制度の安心感が大きく関係しています。
1. 生活費の上昇—ア
メリカ vs 日本
近年、アメリカでは住宅費・医療費・食費が急騰し、年金だけで安定した生活を維持することが難しくなっています。
生活費の比較
項目 | アメリカ(ロサンゼルス) | 日本(東京) | 日本(地方都市) |
1LDKの家賃 | $2,500(約37万円) | 約10万円(約$660) | 約5万円(約$330) |
外食(1食) | $15〜$25(約2,200〜3,700円) | 800〜1,200円(約$6〜$8) | 500〜1,000円(約$4〜$7) |
医療保険(民間) | $500〜$1,000/月 | 国民健康保険:月2万円(約$130) | 同上 |
日本に帰国すれば、生活費を大幅に抑えつつ、年金で安定した暮らしを実現することができる。
2. 年金の違い—日米社会保障協定の活用
日米社会保障協定により、アメリカと日本の両国で支払った年金を合算できるため、帰国後も年金を受け取ることが可能である。
年金の受給額比較(40年間働いた場合)
項目 | アメリカ(ソーシャルセキュリティ) | 日本(厚生年金+国民年金) |
受給額(概算) | 約$1,800(約27万円)/月 | 約15〜20万円/月(約$1,000〜$1,300) |
医療費負担 | 高額(民間保険必須) | 低額(健康保険適用) |
アメリカの年金受給額では家賃・医療費の支払いが厳しくなる一方、日本ではより少ない資金で快適な生活が可能になる。
3. 日本の医療制度の安心感
アメリカでは医療費が高額で、民間保険なしでは負担が大きくなる。一方、日本では健康保険により自己負担が1〜3割に抑えられ、75歳以上は1割負担となる。
医療費の自己負担比較
医療項目 | アメリカ(保険なし) | アメリカ(保険あり) | 日本(健康保険適用後) |
心臓手術 | 約$100,000(約1,500万円) | 約$20,000(約300万円) | 約10〜50万円(約$670〜$3,300) |
風邪の診察 | 約$300(約4.5万円) | 約$50(約7,500円) | 約3,000円(約$20) |
高齢になればなるほど、医療費の負担は重要な問題になる。日本の医療制度は、老後の安心感に大きく貢献する。
4. 日本のリタイア後の生活環境
アメリカでは車がないと移動が困難だが、日本では公共交通機関が発達しており、高齢者でも移動しやすい。また、医療施設やスーパーが徒歩圏内にあることが多く、生活の利便性が高い。
日本のシニア向け住環境のメリット
都市部・地方ともに安価な住まいが多い(シニア向け住宅:月5万〜15万円)
医療・交通機関が整備されており、車が不要
地域のコミュニティ活動が活発で孤立しにくい
介護サービスが充実しており、将来的な不安が少ない
5. なぜ今、日本帰国を考えるべきか?
アメリカの生活コスト上昇が加速し、リタイア後の生活が厳しくなる
日本なら生活費を抑えつつ、年金で安定した暮らしができる
医療費負担が少なく、健康面でも安心
地方都市なら安価な住居を確保しやすい
公共交通機関が整っており、高齢になっても移動しやすい
まとめ:日本帰国を検討するメリット
生活費を抑えながら、快適なリタイア生活を送れる
年金と健康保険制度を活用すれば、経済的な安定が確保できる
公共交通機関の利便性やシニア向け住宅が充実しており、老後も安心
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